"翻訳小説"カテゴリーの記事一覧
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以前Twitterでも言及しましたが、ヒラヤマ探偵文庫は夏のコミケ二日目に初参加いたします。
それにあわせて、新刊を出します。
「英国犯罪実話集2」です。
以前ご好評をいただいた「英国犯罪実話集」の続編です。今回も、「ストランド・マガジン」に掲載された実話を中心に、独自編集いたしました。内容は以下のとおりです。
探偵の学校――ベルチョンの肖像写真の新分類法 アルダー・アンダーソン
変装の技術 ウィリー・クラークソン
郵便局の犯罪 オースチン・フィリップス
ウィーンのラッフルズ ジョセフ・ゴロム
なぜ人間は犯罪に惹かれるのか アンナ・キャサリン・グリーン
犯罪者の追跡 各国の探偵方法の比較 ジョセフ・ゴロム
テムズ川警察との一夜
密輸業者の手口
阿片窟の一夜 「死人の日記」の著者
私の知っていること ウィリアム・ル・キュー
最後の「私の知っていること」は、「完訳版 秘中の秘」を以前ヒラヤマ探偵文庫でもご紹介したル・キューの単行本から、犯罪に関連する部分を抜き出しました。なかでも興味深いのは、彼がロシアの怪僧ラスプーチンの文書を手に入れ、その中に切り裂きジャックの正体が書いてあると紹介しているところです。ル・キューはイギリス政府に協力してスパイを働いていたとも称していますが、はたしてどこまで信用していいものやら。なんだか落合信彦とか、元刑事と称している某作家とかを連想してしまうのですが。PR -
「ミス・ピンカートン」(メアリー・ロバーツ・ラインハート)は、おかげさまで売り切れになっております。
案外この表紙が好評でして、これも続編の「ローランド屋敷の秘密」(同)も、
原作からとったイラストではなく、まったく関係のないイラストを拾ってきたということをTwitterでご紹介したら、あちらこちらから落胆の声が聞こえたのは、予想外でした。
実際、前者はネットから拾ってきたイラストでして、もとはこんなものでした。
その他にも看護婦さんのフリーのイラストを必死で探しまして、候補としては次のような者がありました。
最初の電話をかけているのは、いかにも緊迫感があってミステリらしいですが、赤十字がデザイン上ちょっと邪魔でした。二つ目の元気に歩いているのも魅力的ですが、何の屈託もなさすぎです。三番目のは、なんだか寂しそうだし元気がありません。
結局、現行のベッドに手をついてびっくり仰天しているイラストを選択したのでした。
ちなみにこの本の初版本のダストジャケットは、
です。なんだか暢気ですね。
ペーパーバック版のジャケットは
です。あまり可愛くないなあ。 -
「シャーロック・ホームズのライヴァルたち」(パシフィカ)の「ライヴァル紳士録」の検証です。いよいよ最終回であります。
(21)ソープ・ヘイズル(ホワイトチャーチ)
「ソープ・ヘイズルの事件簿」が翻訳されています。
(22)”アベレージ”・ジョーンズ(アダムス)
「クイーンの定員」の48番ですね。
これも翻訳はないようです。
(23)カーナッキ(ホジスン)
「幽霊狩人カーナッキの事件簿」(創元推理文庫)など、この本は人気があっていろいろ翻訳があるようです。
(24)ヴェニバー・ジョー(プリチャード)
「ノヴェンバー・ジョーの事件簿」として、翻訳が出ています。
(25)”絶対確実”のゴダール(アンダース)
これも翻訳がないようです。
追記:失礼しました。「怪盗ゴダールの冒険」が出ていました。
(26)マックス・カラドス(ブラマ)
「マックス・カラドスの事件簿」が出ています。
(27)フラックスマン・ロウ(ヘロン)
「フラックスマン・ロウの心霊探究」が出ています。
(28)ファイロ・ガブ(バトラー)
「通信教育探偵ファイロ・ガッブ」を、私が翻訳しました。
以上28人のシャーロック・ホームズのライヴァルたちについてまとめました。
そのうち9人は私が翻訳し、1人は近刊予告に入っています。
ほぼ三分の一やっちゃったということです。
しかし単行本がないのが5人だけというのは、かなり紹介が進んでいるということではないでしょうか。 -
「シャーロック・ホームズのライヴァルたち」(パシフィカ)の「ライヴァル紳士録」がどれだけ読めるようになったかの検証、3回目です。
(14)ジョセフ・ルールタビーユ(ガストン・ルルー)
これはもう言うまでもないですね。「黄色い部屋の謎」をはじめとして、簡単に手に入ります。
(15)ジェームズ・R・ウォーリングフォード(チェスター)
この本については、すでにヒラヤマ探偵文庫の腰巻きにある「近刊予告」に出しましたように、すでに原稿が出来上がっています。あとはタイミングです。
どうぞお楽しみにしてください。
(16)ダゴベルト(グロルラー)
これは「探偵ダゴベルトの功績と冒険」 (創元推理文庫)として翻訳が出ました。
けっこう読めるようになっていますね。嬉しいことです。
(17)レディ・モリー(バロネス・オルツィ)
「レディ・モリーの事件簿」として、翻訳されています。著者は隅の老人と同じですね。
(18)ハイミルトン・クリーク(ハンシュー)
「四十面相クリークの事件簿」として、翻訳が出ています。ただこれは長編版で、もともとの短編版も読みたいものですね。
(19)アストロジョン・カーヴィ(バージェス)
「不思議の達人(上)」および「不思議の達人(下)」(ヒラヤマ探偵文庫)として、私が翻訳しました。この本に隠された暗号について研究した論文も、収録しています。
(20)クレイグ・ケネディ(リーヴ)
第一短編集は、なんと三種類も出ています!
「無音の弾丸」(ヒラヤマ探偵文庫 2015)
「無音の弾丸」(論創社 2017)
「クレイグ・ケネディ短編集 無音の弾丸」(EBパブリッシング 2020))
いやはや。 -
パシフィカの「シャーロック・ホームズのライヴァルたち」に掲載された「ライヴァル紳士録」が、現在どれだけ読めるかの検証第二弾です。
(6)バーンズ警部(ロドリゲス・オットレンギ)
これは、Kindle版ですが「決定的証拠」(ヒラヤマ探偵文庫)が出ています。
いずれ紙版にしたいですね。
(7)A・J・ラッフルズ(ホーナング)
コナン・ドイルの義理の弟が書いた義賊もの。
短編集は翻訳されましたが、まだ長編が残っています。
「二人で泥棒を―ラッフルズとバニー」
「またまた二人で泥棒を―ラッフルズとバニー」
「最後に二人で泥棒を―ラッフルズとバニー」
(8)マダム・コルシー(ミード&ユーステス)
女賊もので、以前ネットで翻訳が公開されていましたが、現在は削除されてしまったようです。
(9)ロムニー・プリングル(アシュダウン)
これは「ロムニー・プリングルの冒険」(ヒラヤマ探偵文庫)として、翻訳しました。
お買い求めは上のリンク先からどうぞ。
(10)コンスタンティン・ディックス(ペイン)
これはまだ翻訳がありません。
(11)ユウゼーヌ・ヴァルモン(バー)
「ウジェーヌ・ヴァルモンの勝利」として、私が翻訳しました。またその後文庫で別訳「ヴァルモンの功績」も出ました。
(12)ジョン・カルザース(コックス)
「インド帝国警察カラザース」(ヒラヤマ探偵文庫)として、私が翻訳しました。残念ながら品切れです。
(13)アルセーヌ・ルパン
これは、ご紹介するまでもないでしょう。みなさんご存知の通りです。