"資料・その他"カテゴリーの記事一覧
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ヒラヤマ探偵文庫は、9月10日(日曜日)に、大阪市天満橋駅そばOMMビル2階で開催される文学フリマ大阪11に参加します。
文学フリマ大阪に参加するのは、昨年に続いて二度目です。
詳しくはヒラヤマ探偵文庫のwebカタログをご覧下さい。
8月の夏コミケに続いて二ヶ月連続の出店です。よその活発なサークルさんは、文学フリマもコミケもコミティアも、全部出ているところもあるそうですが、さすがにそんな体力はありません。ところがどうして二ヶ月連続なんている無茶なことをしたのかというと、初申し込みのコミケが当選するかどうか、自信がなかったからです。で、両方とも出ることになってしまったというわけです。コミケはどうせ初申し込みだから落選すると思ったんですがねえ。(もっともその後、駐車場の抽選には落選しましたから、半分予想は当たったということですが)
両方とも当選して慌てたことは慌てたのですが、せっかくですから両方ともで新刊を出すことにしました。
まず一冊目は
「二重の影』森下雨村
です。
「新青年」編集長で、探偵小説家の森下雨村が少年少女向けに書いた探偵小説の復刻です。佐川春風名義「幻の男」(『日本少年』大正13年1月号)と森下雨村名義「二重の影」(『少女倶楽部』大正12年1月号~4月号)が収録されています。
編集と解説を担当した湯浅篤志は、江戸川乱歩の「怪人二十面相」に影響を与えた作品ではないかと考察をしています。すでに少年探偵のシリーズキャラクター化が大正時代には行われていたのですね。もちろん日本の探偵小説家たちも、ヒラヤマ探偵文庫でご紹介しているセクストン・ブレイク・シリーズを読んでいたことでしょうから、シリーズ・キャラクターの効用はご存じだったことでしょう。
二冊目は
「ある刑事の冒険談」ウォーターズ、平山雄一・訳
です。
これは昨年秋の文学フリマ東京で発売した「ある刑事の回想録」(ウォーターズ、平山雄一・訳)の続編です。「ある刑事の回想録」は、「クイーンの定員」第二番に選ばれていました。
選ばれるほどですから、やはり好評だったのでしょう。さらにもう一冊続編が出ましたので、こちらもご紹介します。やはりエジンバラ警察の刑事を主人公にした、読み切り短編集です。シャーロック・ホームズと全く同じ形式ですね。
この読み切り短編という形式を発明したのは自分だと、コナン・ドイルは自伝で自慢していましたが、彼がまだ子供の頃に、すでに故郷エジンバラでまったく同じ形式の探偵小説が発表されていたのですから、やはり「本人の言葉」というものもあてにはなりません(笑)。
リアルタイムでは読んでいなかったかもしれませんが、こうして単行本になっていたのだからその後に読んでいた可能性は十分にありますが、どうやら記憶の彼方に行ってしまったようです。
また、今年出した新刊も少し持っていきますので、よろしかったらどうぞ。
昨年の文学フリマ大阪では、「ニューヨーク・ネル」を新刊として出し、ご好評をいただいて、持参した分は完売しました。実際、予想外の売れ行きでした。で、調子にのってまた大阪遠征というわけですが、今年ははたしてどうなるでしょうか。
文学フリマ京都や、夏コミケのように討ち死にしてしまうでしょうか。
昨年の1.5倍の広さになった今回の文学フリマ大阪、一艘のお運びを期待しております。
どうぞ皆様お誘い合わせの上、ご来場ください。PR -
夏コミケ二日目に、参加してきました。
新刊は「英国体験実話集2」と「林檎の種」です。
(しまった! 「林檎の種」が見切れてしまった!
「林檎の種」ヒラヤマ探偵文庫28 - 書肆盛林堂
今まで文学フリマ専門でしたが、ものはためしとコミケに初参戦しました。
いやあ、暑い、暑い。
もう存在するだけでぐったり疲れました。
二日目の「評論」で出て、盛林堂さんのとなりだったのは、ありがたく頼りになりました。
ただ、他のミステリ関連、ホームズや横溝関係は一日目の「小説」で出ていたので、いったいどちらを選択すればよかったのでしょうか。
やはり初参加ということがひとつ、あとミステリ関係が盛林堂さんだけ(ただし半分はSFかなあ)というのがひとつで、日付を間違ったのかもしれません。
一日目に参加してたミステリ関係のサークル様、どんな様子だったのでしょうか。教えていただければ幸いです。
しかし本当に疲れました。
文学フリマの10倍は疲れたかもしれません。
夏だということもありますが。
もっとも冬コミケの参加は、考えてはいません。やっぱり自営業は年末は忙しいんです。
このぶんでいくと、コミティアもこんな調子なのかな。
一度参加してみようかと思いましたが、やはりやめておいたほうがいいかもしれません。
ただいろいろ勉強になりました。
実際に体験してみるのは、貴重なことです。 -
前回はヒラヤマ探偵文庫の第一作「スーザン・デアの事件簿」を取り上げたので、今回は最新刊「ロンドン夜と昼」を取り上げましょう
この本は、1953年に発行されたロンドンガイドブックで、観光名所を回るためというよりも、ロンドン市民がどんな生活をしているのかというのを体験するためのものです。
ですから普通のロンドン市民が通うレストランやパブ、商店などが詳細に紹介されています。
なおこの本も「ベデカー・ロンドン案内」と同じように、現存している店のホームページやグーグルマップにリンクするQRコードを、添付しました。
ちなみに原書の表紙がこれです。
横長のペーパーバックで、なかなかイラストがオシャレですね。
中にもたくさんイラストが入っているのですが、残念ながら翻訳には収録できなかったので、ちょっとだけここでご紹介しましょう。
これはどこでしょう。
右側の塔は、トラファルガー広場のネルソン記念柱でしょうか。
山高帽子に傘を手に、タクシーを呼んでいる絵に描いたような英国紳士(の絵)。
まだこの時代にはこういう英国紳士がいたのですね。
英国紳士はレストランへ。カイゼル髭もまだまだ現役だった時代のようです。
ちなみにこの本は、海外で買ったのではなく、都内の古本市で購入したのです。案外国内でも手に入るものですね。
本書をお買い求めの際は、ヒラヤマ探偵文庫BOOTH SHOP「ロンドン夜と昼」からどうぞ。