"翻訳小説"カテゴリーの記事一覧
-
パシフィカの「シャーロック・ホームズのライヴァルたち」に掲載された「ライヴァル紳士録」が、現在どれだけ読めるかの検証第二弾です。
(6)バーンズ警部(ロドリゲス・オットレンギ)
これは、Kindle版ですが「決定的証拠」(ヒラヤマ探偵文庫)が出ています。
いずれ紙版にしたいですね。
(7)A・J・ラッフルズ(ホーナング)
コナン・ドイルの義理の弟が書いた義賊もの。
短編集は翻訳されましたが、まだ長編が残っています。
「二人で泥棒を―ラッフルズとバニー」
「またまた二人で泥棒を―ラッフルズとバニー」
「最後に二人で泥棒を―ラッフルズとバニー」
(8)マダム・コルシー(ミード&ユーステス)
女賊もので、以前ネットで翻訳が公開されていましたが、現在は削除されてしまったようです。
(9)ロムニー・プリングル(アシュダウン)
これは「ロムニー・プリングルの冒険」(ヒラヤマ探偵文庫)として、翻訳しました。
お買い求めは上のリンク先からどうぞ。
(10)コンスタンティン・ディックス(ペイン)
これはまだ翻訳がありません。
(11)ユウゼーヌ・ヴァルモン(バー)
「ウジェーヌ・ヴァルモンの勝利」として、私が翻訳しました。またその後文庫で別訳「ヴァルモンの功績」も出ました。
(12)ジョン・カルザース(コックス)
「インド帝国警察カラザース」(ヒラヤマ探偵文庫)として、私が翻訳しました。残念ながら品切れです。
(13)アルセーヌ・ルパン
これは、ご紹介するまでもないでしょう。みなさんご存知の通りです。PR -
前回の記事でご紹介しました通り、「シャーロック・ホームズのライヴァルたち」(中島河太郎、押川曠編、パシフィカ、1979年)を大いに参考にさせていただいています。
その中に、「ライヴァル紳士録」というページがありまして、たくさんのライヴァルたちが紹介されています。
1979年から現在の2023年、四十年余でどれほど紹介が進んだでしょうか。
(1)その筆頭に上がっているのが「セクストン・ブレイク」です。
一般出版社では、アンソロジーはともかく、一冊で出しているのは、ヒラヤマ探偵文庫だけですね。お買い求めは下の題名から飛んだリンク先でどうぞ。
「柬埔寨の月」
「謎の無線通信」
「ボンド街の歯科医師事件」
その次のページでは、
(2)ザレスキー公爵は、「プリンス・ザレスキーの事件簿」が出ました。
(3)クレイ大佐は、「アフリカの百万長者」が出版されました。
(4)ハガー・スタンリーは、私が訳した「質屋探偵ヘイガー・スタンリーの事件簿」です。
(5)ポール・ベックは、残念ながらいまだに翻訳は出ていないようです。
-
次にご紹介するのは、ヒラヤマ探偵文庫二冊目だった「インド帝国警察カラザース」です。
1906年のこの作品、植民地時代のインド帝国を舞台にした「シャーロック・ホームズのライバルたち」の一冊で、とても珍しいとおもいます。
こんな作品をどこで見つけたかというと、なんと
に掲載されていたのです。この時代にすでにご存知だった押川先生の慧眼に圧倒されます。
ご覧の通りです。
びっくりですね。
で、一生懸命探したところ、なんと復刻ファクシミリ版が2013年に発行されていたことが判明しました。
ハードカバーです。
中扉です。オリジナルそのまま、挿絵も入っています。できれば初出雑誌も知りたいところでしたが、さすがにそこまでは。
こんな挿絵が入っています。イギリス人のお役人が狼狽えています。
こちらは、カラザースに証言をするインド人。地べたに座っています。これを差別と見るか、インド人はこちらが楽なのかは、わかりません。
著者は実際にインドで警察業務に関わっていたそうで、他にも数冊著書があるようです。
残念ながらヒラヤマ探偵文庫は、売り切れになってしまいました。
重版の予定はありません。
現在販売している本も、残りがあと4、5冊というのもありますから、どうぞお買い逃しのありませんように。
-
ヒラヤマ探偵文庫のウェッブサイト公開を記念して、最初のブログ記事は第一冊め「スーザン・デアの事件簿」の書影を上げます。
これは本書に含まれている作品ではありませんが、未収録作品の雑誌初出の際のイラストなのです。
ほかにもいろいろスーザン・デア作品の単行本未収録作品を集めています。
いずれご紹介できるときがくるでしょう。
お楽しみにしてください。
おまけとして、同じ雑誌に掲載されたイラストをご紹介します。